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 2011年9月に、日欧国際共同研究のOPERA実験グループが、素粒子ニュートリノが光より速く飛んだとする観測結果を発表した。これが事実なら、超光速は不可能とするアインシュタインの特殊相対性理論を覆す発見であり、現代物理学の根底を揺るがすものだと報道された。

 私はこのOPERA実験グループの観測結果とその解釈は非常に合理的であると考える。理由は、下記の論文「超光速ニュートリノの問題」のとおりである。
 また、最近実験に問題があり、近く再実験が行われるという報道があった。そのOPERAの再実験で否定的結果が出たとしても、それはニュートリノに与えられた力積が小さかったからだと考えられる。
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超光速ニュートリノの問題
Problem of Superluminal Neutrino
久保田英文
Hidefumi Kubota
E-mail: kubota@se-engine.org (このメールアドレスへの特定電子メールの送信を拒否いたします)


                          要約
OPERA実験グループが観測したニュートリノは"πMc/2"を越える力積を与えられて負世界に突入し負世界で超光速飛行をしながらエネルギーを失って減速した後、我々の世界で観測された。OPERA実験グループの解釈は極めて合理的である。


 OPERA実験グループは、高エネルギーのミュー型ニュートリノの速さを測定した[1]。CERN研究所より高エネルギーのミュー型ニュートリノを発射した。そのミュー型ニュートリノが、730kmはなれたイタリア中部のグランサッソー地下研究所の検出器に、光の速さで予想されるよりも60ナノ秒(1億分の6秒)早く到達しているという測定結果を得た。これはこのミュー型ニュートリノの速さが、光速より約0.0025%だけ速い事を示す。
 私の負世界と虚数の理論は次のような帰結を示す。
 ある物質の質量をmとする。cは光速度である。論文「星の海への道」[2]によれば、この物質に"πmc/2"を越える力積を与えれば、特殊相対性理論に反せずに、物質は負世界に突入し、負世界で超光速運動をする。そして、負世界でエネルギーを失って減速すると我々の世界・正世界に帰ってくる。
 論文「諸世界の理論」[3]によれば、この負世界はM理論の予測する11次元のうちの3つの空間次元を占める。負世界は我々の世界と同じくらい広大な世界である。次元のコンパクト化は存在せず、負世界は我々の世界と同等の広大な世界である。ただし、反重力物質の世界であると考えられる。
 OPERAの実験結果を私の理論によって説明する。
 ニュートリノも質量を持つ。CERN研究所で発射されたニュートリノの質量をMとする。このニュートリノは"πMc/2"を越える力積を与えられて負世界に突入し、負世界で超光速飛行をし、負世界でエネルギーを失って減速して我々の世界に出現した。その後グランサッソー地下研究所の検出器に到達したと考えられる。
 超新星爆発によって発生したニュートリノ[4]が光とほぼ同時に地球に到達した問題については次のように、考える。超新星爆発によってニュートリノに与えられた力積は充分な大きさが無かったので、大きな差が現れなかったと考えられる。
 ボストン大学のコーエン(Andrew Cohen)とグラショー(Sheldon Glashow)が指摘した疑問[5]について答える。πmc/2を越える力積を与えられた物質でも我々の世界では光速度が上限速度である。超光速運動するのは負世界の中であり、負世界での減速現象を我々の世界で観測することはできない。すべての物質がπmc/2を越える力積を与えられれば負世界に突入して、超光速運動をする。しかし、我々の世界では、すべての物質の上限速度が光速度である。


参考文献
[1] OPERA Collaboration, T. Adam et al.,
“Measurement of the neutrino velocity with the OPERA detector in the CNGS beam,”
http://arxiv.org/abs/1109.4897
[2] Kubota, Hidefumi. 2008.
'Road to Star Ocean' latest version, http://se-engine.org/res/p5t1q1.html
[3] Kubota, Hidefumi. 2007. 'Theory of Worlds', http://se-engine.org/res/p5t1s1.html
[4] KAMIOKANDE-II Collaboration, K. Hirata et al., “Observation of a Neutrino Burst from the Supernova SN 1987a,” Phys.Rev.Lett. 58 (1987) 1490?1493.
[5] Andrew G. Cohen and Sheldon L. Glashow. 2011. 'New Constraints on Neutrino Velocities',
http://arxiv.org/abs/1109.6562

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