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熱力学法則との関係
─超伝導電磁エンジンは熱力学の法則を破らない─



フリーエネルギーのページでは、
超伝導磁石がエネルギーを生み出していると述べましたが、
これは正確に言えば、超伝導磁石が電子自体の有するエネルギーを引き出していると言うことです。
このため、超伝導電磁エンジン及び超伝導電磁エンジンによる発電(電磁力発電)と熱力学の法則は矛盾しません。
詳しくは、以下をご覧下さい。

目次
1.熱力学第一法則との関係
      電子のエネルギーについての補足説明
       クーロンとアンペアの次元
2.熱力学第二法則との関係
3.超伝導発電機 (2011年3月8日追加)


1.熱力学第一法則との関係

電子が「運動」すると磁場を発生します。
この磁場のエネルギーは何が供給するのでしょうか。
この磁場のエネルギーは、電子の「運動」エネルギーが変換されたものではありません。
永久電流は磁場を発生させることにより、
運動量秩序に従って一斉に「運動」エネルギーを失うことが可能であると考えられます。
しかるに、永久電流は、磁場の発生により「運動」エネルギーを失って減衰することが無いのです。
また、電場によって運動させられたときの電場のエネルギーでもありません。
電場が加えられていない永久電流でも磁場を発生させ続けるからです。
従って、電子自体の持つエネルギーが磁場の源となっていると考えられます。
しかし、通常は磁場を発生させるためには、電場の力で、電子を運動させる必要があります。
電子を運動させるための電力を供給する必要があります。
常伝導状態においては、大きな電力供給がなければ、強大な磁場を維持できないのです。
ところが、超伝導状態では、超伝導状態を保つために電力は必要としても、
電子が抵抗ゼロで運動し続けるので、
電子を運動させるための電力を供給する必要がありません。
結果として、超伝導磁石においては、
小さな電力供給で強大な磁場のエネルギーが利用可能になります。
ですから、超伝導電磁エンジンは超伝導磁石を要素とすることで、
電子が元々持っているエネルギーを利用するに過ぎず、熱力学第一法則に反しません。



電子のエネルギーについての補足説明 (2011年1月5日追加)

電子は約1.6×10^-19 クーロンの素電荷を持ちます。
電子は、電子である限り、約1.6×10^-19 クーロンの電荷を持ちます。
これは、電子が電子である限り、
約1.6×10^-19 クーロンに相当するエネルギーを放出し続けると言うことです。
ですから、電子はエネルギーを放出し続けるホワイトホールです。
私は、このエネルギーは母世界から来ると考えています。
超伝導状態においては、電子は永久電流となって運動し続けます。
超伝導状態は電子の運動に対して障害物が無いと同様の状態を生じさせます。
電子は障害物が無ければ、そのまま運動し続けるでしょう。
そして、電子が運動すると磁場を発生します。
この磁場の源は電子の電荷です。
この電子の電荷は、電子が電子である限り、約1.6×10^-19 クーロンです。
電子が電子である限り、約1.6×10^-19 クーロンに相当するエネルギーを放出し続けます。
この電子のエネルギーに基づいて磁場が発生します。
ですから、磁場の源は尽きることがありません。
この磁場のエネルギーをうまく利用すれば、フリーエネルギーが得られるでしょう。
超伝導状態における「電子の尽きないエネルギーに基づく磁場」を
量子論的効果に基づいて巧妙に利用する発明が超伝導電磁エンジンです。
超伝導電磁エンジンは、水車と同じく、存在するエネルギーの流れを利用しているに過ぎません。

クーロンとアンペアの次元(2011年1月26日追加)

この立場からすると、
クーロンは1秒あたりのエネルギー放出量を示すので、
クーロンが「ジュール/秒」となります。
すると、
クーロンはアンペア×秒ですから、
アンペアが「ジュール/秒2」であることが分かります。


エネルギーの大小関係
2.熱力学第二法則との関係

超伝導電磁エンジンは、超伝導磁石の磁場のエネルギー(A)と脈流のエネルギー(B)と超伝導磁石を低温に保つための電気エネルギー(C)を利用します。
これらを利用して超伝導電磁エンジンが持つ推進力のエネルギー(D)は、利用するエネルギー(A+B+C)よりも、小さいものです。

D<A+B+C

そして、超伝導電磁エンジンを利用した電磁力発電による得られる電気エネルギー(E)は、超伝導電磁エンジンが持つ推進力のエネルギー(D)よりも小さいものです。

E<D

ですから、

E<D<A+B+C

となり、熱力学第二法則に反しません。
ただし、E>B+C
という関係を成立させることができます。
差し引き大きい分(E−B−C)だけ、供給した電力(B+C)よりも大きい電力(E)を手に入れることができます。
そのような計算結果を得られます。
これは、超伝導磁石においては、小さな電力供給で強大磁場のエネルギーが利用可能になり、その超伝導磁石の強大磁場のエネルギーを超伝導電磁エンジンが利用しているからです。
結果として、フリーエネルギーを得ることができます。




3.超伝導発電機 (2011年3月8日追加)

私の発明、超伝導発電機を公開します。
特許を出願していません。
日本を含む世界中の誰でも自由に超伝導発電機を製造できます。
しかし、超伝導電磁エンジンと同様に、私は実験を行っていません。
ですので、ご自分が危険と責任を負担して作ってください。
大規模な超伝導発電機を製造する場合は、事前に精密な設計とコンピューターシミュレーションを行うことをお勧めします。

発電が可能な理由
 超伝導電磁エンジンを利用した発電技術は、一旦、直線的運動エネルギーを得てから、その直線的運動エネルギーを大きな回転運動エネルギーに変換して発電するものです。
しかし、一旦、直線的運動エネルギーを得ないでも、発電が可能なことが分かりました。
超伝導電磁エンジンを利用して発電が可能な根本的理由は、上述の「熱力学第一法則との関係」で述べたものです。
そして、超伝導電磁エンジンを利用した発電技術と同様に、超伝導発電機は、次の表のような関係を成立させることができます。



A: 超伝導磁石の磁場のエネルギー
B: 直流のエネルギー
C: 超伝導磁石を低温に保つための電気エネルギー

従って、超伝導発電機は、熱力学の法則に反せず、発電が可能なのです。

超伝導発電機には次の2タイプがあります。

タイプ1
 超伝導電磁石の固定子を有する直流モーターの回転軸と、発電機の回転軸を共通の一本の回転軸とし、その直流モーターに電力を供給して、その直流モータとその発電機に共通する回転軸を回して、電力を得る発電機。

タイプ2
 超伝導電磁石の回転子を有する直流モーターの回転軸と、発電機の回転軸を共通の一本の回転軸とし、その直流モーターに電力を供給して、その直流モータとその発電機に共通する回転軸を回して、電力を得る発電機。

タイプ1とタイプ2に共通の説明
 直流超伝導モーター2と発電機3を土台に固定します。
直流超伝導モーターと発電機は共通の回転軸1を持っています。
起動用直流電源5で直流超伝導モーターの回転軸を回します。
回転軸と回転子(直流超伝導モーター及び発電機のもの)が十分な回転運動エネルギーを持ったら、起動用直流電源のものではなく、発電機からの電力を分流器4で分流した電力で直流超伝導モーターの回転軸を回します。
すると同時に回転軸は発電機を回し、電力が得られます。
その電力から直流超伝導モーターの回転軸を回転させるのに用いた電力を差し引いた残りの電力を様々な用途に利用できます。
起動用電源は、自己供給の電力及び外部から供給された電力を、回転子(タイプ1)及び固定子(タイプ2)を含む直流電動機に必要な形にして、供給できるものとします。
分流器は、発電機の電力を分割して分流先に必要な形にして供給できるものとします。

タイプ1の説明
 回転軸に固定された回転子9が回転軸とともに、超伝導電磁石8の作る磁場中を回転します。
超伝導電磁石の超伝導コイルは冷却器7により冷却されます。
回転子は消費電力を抑えるために断面積が大きいため電気抵抗が比較的小さい鉄の回転子を用います。鉄を用いているので構造的に丈夫です。
必要なら、補強材も用います。回転子には、ブラシ10と整流子により直流が導かれ、普通の超伝導モーターと同様、電流の方向が回転子の回転につれて逆転し、回転を持続させる構造となっています。

 超伝導磁石の輸送電流に働く誘導起電力は、輸送電流の流れる方向の運動量秩序の規制により、打ち消されると考えられます。

タイプ2の説明
 回転軸に固定された回転子12が回転軸とともに、常伝導電磁石11の作る磁場中を回転します。
回転子は超伝導電磁石と冷却器からなります。
冷却器にはブラシ及び回転端子を用いて直流電動機の外部から電力を供給しますが、図上では省略しました。
常伝導の電磁石は固定子です。この固定子は多数回コイルを巻いて比較的小さい電流によって大きな磁力を発生するようにします。
常伝導電磁石へ直流を供給する起動用電源は、回転子が回転し続けるように電流の方向を逆転させます。

 固定子である常伝導電磁石のコイルに働く誘導起電力及び大きなエネルギー源である超伝導磁石を回転子としていることから、タイプ1よりも、部品および装置の形状・配置をより効果的効率的に設計した方がよいと考えられます。



【図面の簡単な説明】
タイプ1
 【図1−1】タイプ1の発明全体を上方から見た説明図です。
 【図1−2】タイプ1の発明全体を側方から見た説明図です。
 【図1−3】タイプ1の発明の電動機内部の構造を上方から見て説明した説明図です。

タイプ2
 【図2−1】タイプ2の発明全体を上方から見た説明図です。
 【図2−2】タイプ2の発明全体を側方から見た説明図です。
 【図2−3】タイプ2の発明の電動機内部の構造を上方から見て説明した説明図です。


【符号の説明】
 1  回転軸
 2  直流電動機
 3  発電機
 4  分流器
 5  起動用電源装置
 6  ケーブル
 7  冷却器
 8  超伝導電磁石
 9  鉄の回転子
 10 ブラシ
 11 常伝導電磁石
 12 超伝導電磁石と冷却機からなる回転子

タイプ1


タイプ2

タイプ1の計算例

計算により、超伝導発電機(タイプ1)の消費電力と発生させる電力を比較してみましょう。

  具体的には、落差50メートルで理論出力1万キロワットの水力発電と同じ能力の発電をこの装置が行うとします。この水力発電において発電機を回している力を求めてから、その力を直流モーターが出すときに、必要な消費電力を求めます。

 

 まず、発電機を回している力を求めます。

水力発電所の出力は

理論出力(キロワット)=g(重力加速度)×水量(立方メートル/秒)×落差(メートル)

の関係にあります。

本問の場合、水量をMキログラムとすると、1立方メートルの水の重さが1000キログラムですから、

 

107Mg×50

M2×105/g

 

落差50メートルを水が落下するのに必要な時間(t)を求めます。

 

50gt2/2

t3.19438

 

50メートル落下したときの水の速度(v)は次のようになります。

v=gt

 

この速度がvから0になることにより発電機に力(f)を与えているとすると、

Mvf×1

この式の左辺は運動量、右辺は力積(力×時間)となっています。時間が1秒なのは、M1秒間の水量であるとともに発電能力は1秒間の発電能力だからです。

これに数値を代入します。

 

2×105/g)×(g×3.19438)=f

 

整理すると、

f6.39×105ニュートン

 

 

この力(f )を次のような直流モーターにより得るものとします。

 

☆回転子について

超伝導電磁石(固定子)の与える磁場が5テスラ。

回転子の材料には鉄を使用します。

回転子の長さが16メートル。

うち有効に電磁力が働くのは8メートル

常伝導体の断面積を0.2平方メートル。

鉄(鋼鉄)の抵抗率を20×108オーム・メートル。

鉄の密度を7.87×103キログラム/メートル3

 

☆配線に使用する銅製ケーブルについて。

銅製ケーブルの長さを24メートル。

銅製ケーブルの断面積は0.012平方メートル。

銅の抵抗率を2×108オーム・メートル。

 

以上を前提として計算します。

 

回転子の重さは、

7.87×103×0.2×1625184キログラム

回転子の電気抵抗は、

20×108×16÷0.21.6×105オーム

 

銅製ケーブルの電気抵抗は

2×108×24÷0.0124×105オーム

 

回転子の重量を無効にするには、

25184×9.82.47×105ニュートンの力が必要となります。

これに、fの力を加えた力を直流電動機で得ることになります。

2.47×1056.39×1058.86×105ニュートン

 

最終的に必要な力(F)は、一様な磁場中を回転させる力なので余裕を見て二倍します。

F 2×8.86×1051.772×106ニュートン

この力を直流モーターにより得る場合の必要な電流の強さ(I)を求めます。

 

FBILですから、

 

1.772×1065×I×8

I4.43×104アンペア

 

このときの回転子の消費電力は、

4.43×1042×1.6×10531.4×103ワット

すなわち、約31.4キロワット。

 

ちなみに電圧は、

4.43×104×1.6×1050.709ボルト

 

このときの銅製ケーブルの消費電力は、

4.43×1042×4×10578.5×103ワット

すなわち約78.5キロワット。

 

回転子と銅製ケーブルの消費電力は、

31.478.5109.9キロワット

 

これに超伝導磁石2台の冷却に100キロワット必要として、100キロワットを加えると、

109.9100209.9キロワット

 

1 万キロワットの発電能力に対して装置の消費電力は十分の一未満の小さなものになり、発電は十分に可能と考えられます。

 

 



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