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発明の開示(旧出願)
(トップページ記載の通り、この日本国特許庁への出願は2004年6月20日にネット上に公開しました。)


PCT国際出願

日本国特許庁への出願・特願2003-436494を基礎に優先権を主張して特許協力条約(PCT)出願願書を11月1日に日本国特許庁に提出し、受理されました。




日本国特許庁への出願


【書類名】 特許請求の範囲

【請求項1】
 超伝導磁石に対して固定された位置にあるループに脈流を流すことにより、そのループに超伝導磁石の磁界による電磁力を発生させる一方、脈流による不安定な磁界が作用して超伝導磁石に働く電磁力が無効となるので、ループに発生した電磁力を推進力・制動力・浮力・方向転換力として利用する装置。
【請求項2】
 請求項1の装置を複数回転軸ないしその延長に固定し、請求項1の装置に回転半径に対して垂直な同じ回転方向の推進力を生じさせ、請求項1の装置とともに回転軸とその延長を回転させる装置。
【請求項3】
 請求項2の装置を発電機に装備して、請求項2の装置とともに発電機を回して電力を得る装置。


【書類名】 明細書

【発明の名称】 電磁エンジン
【技術分野】
  【0001】
 本発明は超伝導現象を利用して電気エネルギーから変換された直線的運動エネルギーを人間が利用可能にする技術に関する。また、その直線的運動エネルギーを利用して大きな回転運動エネルギーを得る技術に関する。また、その直線的運動エネルギーを大きな電気エネルギーに再変換できる技術に関する。
【背景技術】
  【0002】
 電気エネルギーを運動エネルギーに変換して利用可能にする技術としては各種のモーター(電動機)や、リニアーモーターカーの使用するリニアモーターがある。電気エネルギーを得る技術には各種の発電機がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
  【0003】
 モーターが電気エネルギーを変換して得られるのは回転運動エネルギーである。リニアモーターカーは直線的運動エネルギーを得ることができるが軌道設備を必要とする。電磁エンジンは軌道設備を必要とせずに電気エネルギーを直線的運動エネルギーに変換することを目的とする。
  【0004】
 電磁エンジンを利用して極めて大きい物体も回転させられるようにする。
  【0005】
 電磁エンジンを利用して従来の発電機よりも安価・安全・大量に電気エネルギーを得る。【課題を解決するための手段】
  【0006】
 超伝導磁石に対して固定された位置にあるループに脈流を流すことにより、そのループに超伝導磁石の磁界による電磁力を発生させる一方、脈流による不安定な磁界が作用して超伝導磁石に働く電磁力が無効となるので、ループに発生した電磁力を推進力・制動力・浮力として利用する請求項1の装置。
  【0007】
 請求項1の装置を複数回転軸ないしその延長に固定し、請求項1の装置に回転半径に対して垂直な同じ回転方向の推進力を生じさせ、請求項1の装置とともに回転軸とその延長を回転させる装置。
  【0008】
 請求項2の装置を発電機に装備し請求項2の装置と共に発電機を回し電力を得る装置。
【発明の効果】
  【0009】
 軌道設備を必要とせずに、小さな消費電力で大きな直線的運動エネルギーを得ることができる。その直線的運動エネルギーは乗り物の推進力・制動力・方向転換力として利用できる他に、重力を打ち消すことができる浮力としても利用できる。
  【0010】
 極めて大きな物体を回転軸の回りに回転させられる。
  【0011】
 小電力で大磁界を維持できる超伝導磁石が原因で電気エネルギーの増幅が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
  【0012】
 超伝導磁石5のコイルの形状に沿って丈夫で消費電力が少ない形状の金属の常伝導体1を超伝導磁石5に固定する。常伝導体1には電源2からループを作るようにケーブル4をつなぎ、単相交流を整流して平滑化されていない脈流を流す。常伝導体1を絶縁材で覆って脈流が漏れないようにする。超伝導磁石5の構成するループと常伝導体1とケーブル4の構成するループの間には直接的な作用・反作用の法則が成立する。
  【0013】
 常伝導体1とケーブル4に流れる脈流の作る磁界が作用して超伝導コイルを流れる超電流に電磁力が作用するが超電流を構成する超電子対を動かすことはできない。超電子対の重心運動は超電流現象の基本原則・運動量秩序に従った動きしかできないからである。運動量秩序とは超電流を構成する電子対すべての重心の運動量が一斉に同じ大きさで変化しなければならないということである。脈流の作る磁界が極めて不安定なため超電流に運動量秩序に従った運動をさせるために必要な安定した磁界とはならないのである。
  【0014】
 従って、脈流の磁界による電磁力を受けて超電子対に生じるはずの運動成分、すなわち超電子対の電流方向に対して垂直な運動成分から超伝導コイルの材料が運動エネルギーを得て生じるはずの超伝導コイルに働く電磁力が生じない。これにより常伝導体1に働く電磁力のみが残ることになり、その電磁力を直線的運動エネルギーとして利用できる。常伝導体1に働く電磁力の強さは脈流の強さを変えることでコントロールできる。
  【0015】
 図3のように回転軸7から等距離の対称的な位置6に二つの電磁エンジンを固定し、電磁エンジンによる回転半径に対して垂直な推進力8を回転軸に与え、回転運動エネルギーを得る。電磁エンジンと電源・冷却器との接続については、必要な回転エネルギーの性質に従い、電磁エンジン・電源・冷却器を一体として回転軸の延長に固定する。あるいは接続する電気ケーブルを導電性のある流体継ぎ手を用いて回転できるようにするとともに、冷却器に接続する菅についても回転に耐えられる継ぎ手を用いる。
  【0016】
 電磁エンジンによって得られる回転エネルギーにより、発電機を回す。
【実施例】
  【0017】
 乗り物の船体の骨格に複数の電磁エンジンを固定し、推進力・浮力・制動力を与える。
【産業上の利用可能性】
  【0018】
 あらゆる乗り物を高性能化できる。物を浮かべて楽に移動できる台が製造できる。極めて巨大な物体を回転させられる。少ない消費電力で大きな電気エネルギーを得られる。
【図面の簡単な説明】
  【0019】
 【図1】
 電磁エンジンを上から見た平面図である。
 【図2】
 電磁エンジンを示した側面図である。
 【図3】
 電磁エンジンにより回転エネルギーを得る方法の概念図である。
 【符号の説明】
  【0020】
 1 常伝導体
 2 脈流電源
 3 冷却器
 4 ケーブル
 5 超伝導磁石
 6 電磁エンジン固定位置
 7 回転軸
 8 電磁エンジンによる推進力








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